オオルリは幸せを運んでくる青い鳥、初夏の新緑に光り輝くその美しさ!

オオルリは朗らかな声と共に、突如現れる青い鳥。仙石原を訪れた人々は、この美しき一羽に出会えただけで、大きな驚きと幸せを感じます。

(2015年4月12日、湖尻付近にて撮影)

【誰もが幸せになれる青い鳥】

新緑とサクラそしてスミレの花々が、箱根の山々を彩りゆく4月。そろそろ大型連休はどこへ行こうかと考える頃、その鳥はふと仙石原にやってきます。

姿を一目見れば誰もが息をのみ、言葉を失うでしょう。青空と若葉をバックにすれば、美しさはさらに引き立ちます。この鳥こそオオルリこれからきっと夏まで出会えますよ!

(2010年6月28日・芦ノ湖西岸歩道にて撮影)

【新緑の森に流れる朗らかな声】

オオルリは東南アジア方面で越冬し、はるばる日本へ飛来する夏鳥。4月~8月頃に南西諸島を除く全国各地で繁殖し、主に渓流沿いの森林を好みます。

その名のとおりオスは瑠璃色、メスは卵や雛(ひな)を守るため地味な茶褐色。そしてオス・メスとも、腹部は白色をしています。

4月中旬頃になると、どこからともなくきこえる「ホイヒーピピ ヒーリーリ・・・」というさえずり。最後に「ジジッ」と一声入れば、ぜひ声のした方へ目を向けてみましょう。

(2022年7月13日、静岡県富士市・須津川渓谷にて撮影)

枝の先端に止まってくれれば、その美しき姿が見られます。深い山や森だけでなく人里にも現れ、ここ箱根でも仙石原をはじめ多くの場所で出会えるでしょう。

特に仙石原自然探勝歩道芦ノ湖、さらには金時山鷹巣山でよくお目にかかれます。

(2022年5月3日、仙石原自然探勝歩道にて撮影)

【狩りの名人フライキャッチャー】

またオオルリは狩りの名手。Flycatcher(フライキャッチャー)という英名のとおり、昆虫やクモ類を飛びながら捕食します。

そして夏が近くなると、人が近寄れない岩壁などにコケを用いて巣を作り、産卵し雛を育てるのです。

もちろん雛に与える餌は、オスがフライングキャッチしてきた虫です。

(2022年7月13日、静岡県富士市・須津川渓谷にて撮影)

【日本三鳴鳥に青い鳥御三家に】

オオルリは声も姿もとにかく美しい鳥。そうであるが故に「日本三大〇〇」にされています。

「ホイヒーピピ ヒーリーリ ジジッ」と朗らかな名声は、ウグイスコマドリと共に「日本三鳴鳥」に指定されました。

そして誰もが息をのむ青い色・・・オオルリはルリビタキコルリと共に、日本の「青い鳥御三家」にもされているのです。

オオルリ(2015年4月12日、湖尻付近にて撮影)

ルリビタキ(2023年2月4日、静岡県函南町にて撮影)           コルリ(2022年5月12日、愛鷹連峰越前岳にて撮影)
 

【仙石原に幸せはこぶ青い鳥】

私がオオルリに初めて出会ったのは1997(平成9)年4月、サクラが咲き誇る快晴の鷹巣山です。何度も繰り返しますが、本当に息をのむ美しさでした。

あの当時は箱根町に住み始めてちょうど1年。いろいろありましたが、それらをすべて忘れさせてくれた瞬間・・・御殿場に生活拠点を移した今もはっきり覚えています。

仙石原へお越しのみなさま。オオルリは出会えただけで嬉しくなる、まさに「幸せの青い鳥」です。

(2015年4月12日、湖尻付近にて撮影)

【オオルリの基本情報】

●和名…オオルリ(大瑠璃)
●学名…Cyanoptila cyanomelana
●英名…Blue-and-White Flycatcher
●ヒタキ科オオルリ属
●夏鳥
●観察できる時期…4月中旬~8月上旬
●体長…オス・メスとも約16.5cm
●翼開長…オス・メスとも約27cm
●オスの体色…頭部から背中・尾にかけて光沢のある青色、
顔と喉は黒色、腹部は白色、
●メスの体色…地味な茶褐色、喉と腹部は白色
●鳴き声
・地鳴き…クッ、クッ
・さえずり…ホイヒーピピ ヒーリーリ ジジッ
日本三鳴鳥の一つ、青い鳥御三家の一つ

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