丸岳はどこから見てもすぐわかる山、仙石原に四季の変化をプレゼント!

丸岳(まるだけ)は箱根町の北西端に位置します。仙石原の空をごらんください。東から西へ外輪山の山並みが続いているでしょう。

向かって右に金時山、真ん中に長尾山、そしていちばん左が丸岳です。

芦ノ湖スカイライン・三国峠から望む丸岳(2014年12月15日撮影)

【箱根の北西に大きくどっしり】

丸岳は箱根の北西に鎮座する山。約40万年前から大規模な火山活動を続けた箱根は三重式カルデラという地形になりました。

金時山や長尾山・乙女峠などと共に、外側を大きく取り巻く古期外輪山に属します。

金時山から望む丸岳、左は仙石原(2018年5月5日撮影)

【仙石原のランドマーク的存在】

標高は1,156m。頂上には「NTT丸岳無線中継塔」が建っており、日常生活に欠かせない通信網・情報網を支えています。

この大きな鉄塔のお陰で丸岳は、東西南北どこから見てもすぐにわかるでしょう。まさに仙石原のランドマーク的存在として、人々を見守る山です。

箱根湿生花園から望む丸岳(2023年8月31日撮影)

【激しい火山活動を物語る山】

険しい金時山とは対照的に、丸岳はゆるやかな山。しかし仙石原側の山腹には、箱根火山活動初期に現れた岩石が、今も所々に露出しています。それが長尾峠から丸岳にかけての、神奈川県道736号沿いに残された露頭(ろとう)と呼ばれる地層。

約40万年前に始まったとされる箱根の火山活動。その初期には富士山のような形をした成層火山が至る所で噴火をしていました。

仙石原にもこの成層火山があり、激しい活動によって残された岩石や土砂が、地層となって現れているのです。ここは箱根ジオパーク 箱根早川沿いの一つに指定されています。

仙石原側に露出した地層(2022年7月6日撮影)

また同じく仙石原側の山腹には、ダルマ石と呼ばれる岩石があります。

これは約2,900年前、神山の噴火活動によっておきた火砕流で、大涌谷の方から激しく流下してきた岩石が、古期外輪山までやって来たものです。

丸岳は大らかな姿をしていますが、反面で箱根火山活動の激しさを語り継ぐ山なのです。

仙石原自然探勝歩道から望むダルマ石(2010年7月31日撮影)

【箱根火山の形がよくわかる山】

森林の多い金時山や長尾山に比べ、丸岳は明るく開けた山です。頂上はまさに絶景。

正面に望む大涌谷や神山を中心に、取り囲む外輪山の山々や、カルデラ内に形成された芦ノ湖、そして足元に広がる仙石原…。

箱根がどんな形をしているのかが、手に取るようにわかってきます。

丸岳頂上から大涌谷・神山を望む(2016年5月5日撮影)

箱根火山と芦ノ湖の眺め(2016年5月5日撮影)

明神ヶ岳と明星ヶ岳、眼下には仙石原(2016年5月5日撮影)

【北西には富士山が見える!!】

頂上から2分ほど移動すれば、NTT無線中継塔の下へ出ます。富士山はここから眺めるのがベスト。また長尾峠側登山道の富士見台からも、素晴らしい眺めが得られるでしょう。

新緑の季節は残雪の富士山が、紅葉の季節は新雪の富士山が望めます。

丸岳から望む富士山(2016年5月5日撮影)

富士見台から望む富士山(2023年5月2日撮影)

【丸岳に咲く花たちをご紹介!!】

丸岳は頂上付近が開け、適度な明るさの森林に覆われています。そのため春から秋にかけては、さまざまな花が見られるでしょう。代表的な花々を15枚の写真でご紹介します。

タチツボスミレ(2014年5月9日撮影)                  オトメスミレ(2021年4月26日撮影)
 

ミヤマハコベ(2021年4月26日撮影)                   ミツバツチグリ(2016年5月5日撮影)
 

ニョイスミレ(2019年5月5日撮影)                   ニオイタチツボスミレ(2021年4月26日撮影)
 

マメザクラ(2010年5月3日撮影)

マメザクラ(2017年5月2日撮影)                    オオシマザクラ(2010年5月3日撮影)
 

エイザンスミレ(2014年5月9日撮影)                  ヒメハギ(2021年4月26日撮影)
 

モミジイチゴ(2017年5月2日撮影)                   ヤマルリソウ(2015年5月2日撮影)
 

リンドウ(2010年11月16日撮影)                    リュウノウギク(2014年10月25日撮影)
 

【仙石原に四季を知らせる山】

仙石原から望む丸岳は、金時山や長尾山と共に、季節の移り変わりを教えてくれます。春の新しき若葉に、夏の深く濃い緑。

陽春の丸岳(2021年4月3日撮影)

盛夏の丸岳(2022年6月27日撮影)

秋のつつましやかな紅葉に、冬の霧氷と雪化粧…。大きな山容の丸岳は表現力も豊かです。

晩秋の丸岳(2021年11月13日撮影)

厳冬の丸岳(2022年1月7日撮影)

そして、こんな光景も見せてくれました。

丸岳に沈みゆく中秋の名月(2022年9月11日撮影)

【主な登山コースを紹介!!】

仙石原を起終点とする丸岳の登山コースは、次のとおりです。

(1)乙女口~乙女峠 経由コース

仙石原の中心「仙石原交差点」から国道138号を、御殿場方面へ約30分歩いた「乙女口バス停」前が登山口です。ヒノキ林と広葉樹林を登れば乙女峠に到着。

ここからは緑鮮やかで、秋は紅葉の美しい尾根道。鉄塔が近づいてくると、やがて丸岳頂上です。

【所要時間・・・片道 約1時間45分】
●仙石原交差点(30分)乙女口バス停前(40分)乙女峠(35分)丸岳頂上

登山口のお地蔵さん(2022年5月5日撮影)                乙女峠への登り(2022年5月5日撮影)
 

乙女峠に到着(2016年5月1日撮影)                   乙女峠から丸岳への登り(2019年5月5日撮影)
 

NTT中継塔、まもなく頂上(2010年5月3日撮影)

※時間と体力に余裕があれば長尾峠まで縦走下山し、耕牧舎跡から仙石原自然探勝歩道で仙石原へ帰ることもできます。
(長尾峠~耕牧舎跡~仙石原まで約2時間15分)

丸岳から長尾峠へ向かう(2019年5月5日撮影)

(2)長尾峠駐車場~長尾峠 経由コース

マイカーをお持ちであれば国道138号を御殿場方面へ進み、途中で左の神奈川県道736号に入り、約10分で長尾トンネルを通過。

国道138号から左へ(2021年4月26日撮影)                長尾トンネル(2022年7月6日撮影)
 

左折して上ると箱根スカイラインの入口があり、手前を左に入れば長尾峠駐車場です。ここから古期外輪山への登山道が出ており、尾根沿いに登れば長尾峠

さらに進んで富士見台を過ぎると、急な階段の登りを経て丸岳頂上へ至ります。

【所要時間・・・片道 約40分】
●長尾峠駐車場(5分)分岐(10分)長尾峠(15分)富士見台(20分)丸岳頂上

駐車場から登山道入口(2021年4月26日撮影)               長尾峠に到着(2017年5月2日撮影)
 

富士見台(2017年5月2日撮影)                     急な階段を登る(2021年4月26日撮影)
 

丸岳頂上が近づく(2019年5月5日撮影)

(※)もっと時間と体力に余裕があれば、金時山から丸岳へ縦走するのもいいでしょう。
金時山・長尾山・丸岳「3座登頂」となります。【金時山から丸岳まで、約1時間30分】

【丸岳はいつも仙石原と共に】

丸岳は頂上の鉄塔と、名称のとおり丸っこい姿が特徴的。箱根町内からはもちろん、箱根町外にいてもすぐにわかる山でしょう。

仙石原から出かける時は「いってらっしゃい」、帰って来た時は「お帰りなさい」…そう語りかけてくれる故郷の山であり、不思議に気持ちを落ち着かせてくれる山です。

箱根峠道の駅から丸岳と芦ノ湖(2014年12月15日撮影)

【丸岳の基本情報】

●標高1,156m
●古期外輪山
●箱根で第7番目に高い山
富士箱根伊豆国立公園
●神奈川県足柄下郡箱根町、静岡県御殿場市、
●頂上にはNTT無線中継基地
●北には乙女峠、南には長尾峠

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