キビタキは緑深き森林にふと現れる鳥、誰もが息を呑むオレンジ色の輝き!

キビタキは緑深い夏の森に、どこからともなく現れる鳥。朗らかな声に乗せてオレンジ色の体をひるがえし、私たちの心を奪い取ってくれます。

(2016年4月30日、仙石原自然探勝歩道にて撮影)

【深い緑のどこかから…ふと現れて】

さわやかな青空と新緑から、グレーの梅雨空と深緑へ移り変わる箱根。仙石原のあちこちではヤマボウシやアジサイが咲き競い、ホトトギスが夏の訪れを謳います。

日常生活を少し離れ森林浴に出かければ、その鳥はやや甲高い声色で現れるでしょう。

姿が見られれば幸運!!  黒い体から見せるオレンジ色で、箱根の色濃い森に輝くキビタキです。

(2015年6月17日・鷹巣山登山道にて撮影)

【あざやかオレンジにピッコロロ…】

キビタキは東南アジア方面で越冬し、はるばる日本へ飛来する夏鳥。4月~8月頃に全国の山間で繁殖し、比較的明るめの森林を好みます。

オスは黒い体に白い模様があり、何と言っても喉から胸部にかけてのオレンジ色が目立つでしょう。また顔と背中にもオレンジ色があり、顔はまるで眉毛のようになります。

一方メスは卵や雛(ひな)を守るため、地味な灰褐色~緑褐色をしています。

(2016年4月30日、仙石原自然探勝歩道にて撮影)

そして「ピッコロロピッコロロ ピロピロピロピロ・・・」とやや甲高く朗らかなさえずり。オスの縄張り宣言や恋愛アピールです。

ときどき「ピッコロロピッコロロ オーシーツクツクオーシーツクツク・・・」と、夏の終わりに鳴くセミ・ツクツクボウシのような声を出すこともあります。

(2014年5月15日・御殿場市内にて撮影)

ちなみに地鳴きは「ヒッヒッヒッヒッヒッ プリリリリリ・・・」ときこえる少し奇妙な声。キビタキの「日常会話」と言われています。

ここ箱根ではほぼ全域に生息しており、特に仙石原自然探勝歩道芦ノ湖、さらには金時山鷹巣山でよくお目にかかれるでしょう。

(2017年4月20日、芦ノ湖東岸歩道にて撮影)

【キビタキとオオルリとの共演が!】

キビタキが仙石原に来るのは例年4月中旬、他の夏鳥たちも多く箱根に来る頃です。中でもオオルリはほぼ同時期に、同じような森林環境に現れます。

しかもキビタキ・オオルリともFlycatcher(フライキャッチャー)という英名があり、飛びながら虫を捕らえる得意技も共通しています。さらには声色までそっくり!

仙石原自然探勝歩道では初夏、キビタキとオオルリがいっしょに見られるかもしれません。オレンジ色のキビタキと、青色のオオルリ・・・出会えたら本当に幸運ですね。

仙石原自然探勝歩道のキビタキ(2016年4月30日撮影)

仙石原自然探勝歩道のオオルリ(2022年5月3日撮影)

【個人的な想像で・・・すみません】

先日のことでした。暑い日だったので冷たいゼリーを買ってきたら・・・何とデザインがキビタキにそっくり!!  黒い体とオレンジ色・・・つい、想い出してしまいました。

(旬生 愛媛県産生いよかん…マルハニチロ株式会社さん販売)

【僕は夏の仙石原にいるからね!!】

私が初めてキビタキに出会ったのは1996(平成8)年初夏、梅雨時の仙石原自然探勝歩道です。緑の森から本当にふらりと現れ、朗らかなさえずりにオレンジのカラー。

世の中にこんな美しい鳥がいるのか・・・素直に感じたことを今も覚えています。でもキビタキは夏が終われば去っていきます。

仙石原へお越しのみなさん。僕、夏までいるから会いに来てね!!

(2016年4月30日、仙石原自然探勝歩道にて撮影)

【キビタキの基本情報】

●和名…キビタキ(黄鶲)
●学名…Ficedula narcissina
●英名…Narcissus Flycatcher
●ヒタキ科キビタキ属
●夏鳥
●観察できる時期…4月中旬~8月上旬
●体長…オス・メスとも約14cm
●翼開長…オス・メスとも約22cm
●オスの体色…頭部からくちばし・背中・尾にかけて黒色、
顔と喉と胸部はオレンジ色、
●メスの体色…地味な緑褐色~灰褐色
●鳴き声
・地鳴き…ヒッヒッヒッヒッ、プリリリリリ
・さえずり…ピッコロロピッコロロ、オーシーツクツク

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